父は昨日亡くなったけど、最後の入院中に妹達が子供を連れて父の見舞いに行った時に、時間だから帰ろうとすると「俺も家に帰るんだ」と弱々しい体でありながらも病院から抜け出して自宅に帰りたがっていたのを見た母と妹達は通夜を明日行うことに決め、今夜も家でリラックスして過ごせるよう最後の夜を過ごさせてあげることにした。
おかげで、ゆたママも父と過ごす日が一日増えて、心の準備も出来た。
その一方で、通夜や告別式に必要な物などの最終打ち合わせをした。
葬儀屋さんの我が家の担当者がなんとキムタク似のイケメンではないか!(すみません、不謹慎でした)なぜに葬儀屋さんのお仕事なの?と不思議でしょうがなかったけど、悲しみの中にありながらも打ち合わせにも自然と気合いが入ってしまった。
そして通夜&告別式で流すスライドに使うための写真を7、8枚用意するようにと言われて、妹達と古いアルバムをひっぱりだしては「この写真がいいね」とか、「この時の思い出はどうだった」とか、候補を8枚にしぼるのはもったいないくらいたくさんの思い出の写真が出て来た。悲しいはずなのに、アルバムを眺めてる最中は思い出話に花が咲いてしまって気が付けば夜遅い時間まで語り合ってしまったゆたママたち。
思えば、本当に父はいろんなところに連れて行ってくれたなぁって。
3姉妹のうち、ゆたママだけが父似ということで、特にかわいがってもらって、本当にどこにでも連れて行ってもらったし、そんなゆたママも父の行くところならどこにでもついて行ってたんだなぁ、、って感慨深くなってしまった。
そして、遺影に使う写真は、母と二人で旅行に出かけた時の写真に決まった。この時、すでに脚にも転移していたにも関わらず、そんな痛みを微塵にも感じさせないほどの穏やかな笑顔だった。愛する母と共に出かけた旅行を本当に楽しんでいたんだろな。
さて、写真や用意するものが決まったものの。。
なんと、横浜のマンションを引き払う時に実家に持って来た、、とばかり思っていたゆたパパの礼服とゆたママの喪服がなかった。一体どこへ?
仕方がないので、子供の礼服を買ってくるついでにゆたパパにも礼服を新調してもらい、ゆたママは通夜で着る喪服は母に借りることでなんとか事が足りた。
準備やら打ち合わせやらでバタバタしていたのだけれど。。
実は不思議な事をゆたママ達家族が感じ取っていたのだ。
こんなことを書くと、「ウソ?」と思うかもしれないけれど。。
父には歳の近い姉(ゆたママの叔母)がいるのだけど、父が亡くなった翌日の深夜2時頃、叔母は眠れなくてコーヒーを飲んで起きていた時の事。一緒に起きていた彼女の息子と話をしていたら、スーッと何かが通るのを感じたのだそう。それを目撃したのが彼女だけけでなく、息子さんも見たと言うのだから本当なのだろう。彼女曰く、「弟(ゆたママの父)」が通って行ったのを見た、、のだそう。
そして、その30分後、一番下の妹が犬を2匹飼っていて、生前父がかわいがっていたのだけど、そのうちの1匹の犬がクンクンと甘える声を出していたのだそう。
普段、その犬は人が居ると吼えるのだけど、父のことが大好きなその犬は、父が来るとクンクンと鳴いては甘えていたんだそう。
で、深夜に犬がクンクン言うので妹が誰か外にでも居るのかと思って確かめたけど、誰も見えなかったのだそう。
そして、父が亡くなる何日か前のこと。
ゆたママが家に居て、パパがましんとぴかそを連れて車で出かけてた時、言葉のしゃべれないましんが突然、「じいちゃん、じいちゃん」と言ったのをパパが聞いたのだそう。
ゆたママ達が夏に会って最後に交わした言葉が、父の「アメリカに行きたい」と言う言葉からして、父がましんに会いに来たのかもしれない。
そして叔母は、父と歳が近いと言うこともあって、兄弟の中では一番親しくしていた存在だった。亡くなる直前にも「母のことをよろしく頼む」と言い残して逝ったようだし。
そして、妹の犬に関しては、父が最後に入院した直後に脱走して見つかるまで大変な騒ぎを起こしていたので心配になって父がその犬のことを見に来たのだろう。
ホント、こんなことってあるんだなってびっくりしたよ。
もうね、ゆたママ達はこんな話していて、人ごとだったら鳥肌が立つくらい怖い話で片付けてしまうところなんだろうけど不思議と父を感じることができて、嬉しかったよ。
まだまだ魂はここにいるんだってね。
さて、明日はいよいよ通夜です。一体どんなことになるのか、全く想像できません。